BLOG薬剤師日記

電子タバコについて ~薬物乱用防止授業より~

2019.03.29

今年度も、小学校6年生を対象に薬物乱用防止授業を行いました。

薬の正しい使い方・危険な薬物についてお話しさせていただき、みんな真剣な表情で聞いてくれました。振り返りシートでは「絶対に薬物には手を出さない」という強い気持ちが感じられたり、私たち大人の想像をはるかに超える奥深い質問をしてくれたりと、子供たちの思いにとても感動させられました。

授業をして、ひとつ思ったことがあります。薬物乱用防止授業では、タバコやアルコールの害についてもお話するのですが、私がタバコの有害性についてお話していると、所々で児童から「電子タバコは?」「害があるんかな?」という声が聞かれ、ついには一人の児童が手を挙げ「電子タバコは害があるんですか?」と質問してくれました。

最近電子タバコについて話題になっていますが、実は小学校6年生にはまだ早いかなという思いから、今回の授業には入れておりませんでした。しかしSNSなどの普及により、これほど多くの児童が電子タバコについて知っており、しかしその情報は必ずしも正確とは言えない状況を知り、改めてその怖さを感じました。

世間では、電子タバコは普通のタバコより安全という風潮も聞かれます。しかし、電子タバコが普及してそれほど経っておりません。危険性についてはまだわかっていないことも多いのです。

子供たちが高価な電子タバコをすぐに使用する可能性は少ないかもしれません。しかし「電子タバコは安全だ」という風潮を鵜吞みにして中高生へと成長していくことを考えると、非常に怖さを感じます。

私たち学校薬剤師が正しい情報を伝えることの重要性を改めて感じさせられた日でもありました。