YAKUBUTU薬物乱用防止教育
文部科学省では、「すべての中学校、高等学校において薬物乱用防止教室を年一回以上開催し、地域の実情に応じて小学校においても開催に努めること」という方針が出されています。
京都市学校薬剤師会では、小学生向けに教材等を作成しています。
薬物乱用とは
薬物を社会のルールからはずれた方法や目的で使うことで、1回使っただけでも「乱用」になります。
脳の中はたくさんの神経が情報を受け渡ししてわたしたちのスムーズに生活できるように指令しています。その指令を伝達する神経と神経は繋がっていません。神経と神経の僅かな隙間があって命令をバトンタッチしています。
薬物乱用はこの伝達を壊してしますのです。
こわい「依存性」
薬物というのは、やめにくくさせる力がとても強いものです。
薬物が切れてくると落ち着かなくなりイライラします。そこでもう一度薬物に手を出します。それを繰り返すと、薬物がないと我慢できない状態になるのです。
これを繰り返しているうちに、乱用する量も乱用する回数も増えていきます。一度使っただけでもやめられなくなってしまうこともあります。
乱用される危険のある薬物
乱用される薬物には、別の変わった呼び名があります(隠語)。
やさしく言うと「あだ名」と思えば良いでしょう。
皆が知らない「あだ名」を使い薬物を勧めます。例えば、本当は覚せい剤なのに、「覚せい剤じゃないよ。エスだから、これは安心して使えるんだよ。元気が出るよ。」などと言って、使わせようとするのです。
かっこいい呼び名や、薬物と知らずに手を出してしまわないよう、大いに気を付けましょう。
薬物乱用を防ぐために
「一回だけなら大丈夫」 「みんなやってるから」 ・・・
ちょっとした好奇心から手を出してしまい、気が付かないうちに"依存"してしまう薬物。
さまざまな薬物について、薬物乱用について、正しい知識を持つことが重要です。
そして、さまざまな薬物の誘いに対し、〝断る勇気〟を持つことが、なによりも必要なのです。
甘い言葉こそ要注意
薬物への誘いのきっかけは色々です。ありとあらゆる手段を使い、言葉巧みに薬物を勧めてきます。
薬物を勧めてくる人は、悪魔の顔ではなく、むしろ「笑顔の天使」の顔をしているのです。
誘いのきっかけ
- 友達や先輩から誘われる
- 携帯電話で誘われる
- インターネットで簡単に購入
- 休日に町に遊びに行くと、普段と違って気持ちが開放的になり、心にスキができた時に 薬物の売人が寄ってきて優しいセリフで誘われる
「笑顔の天使」の顔をした悪魔のささやき
- 最高の気分が味わえるよ!
- 一度だけなら大丈夫
- ダイエットに効くんだよ!
- 勉強にも集中できるよ
- お金はこの次でいいよ
- みんなやっているんだよ
- イライラがとれてスッキリするよ
- やめようと思えばいつでもやめられるんだ
"嫌だ、絶対にやらない!"と断る勇気を持とう
「嫌だ、絶対にやらない」など、きっぱりと断ることが重要です。
そもそも、そういった薬物が出回る場所に行かない、見ない、さわらない、そして聞かないこと。
最初に薬物に誘われた時に、どんな相手にでも、どんな甘い言葉を言われても、「そんなものはやらないんや」といって、その場を立ち去ること。
この態度・言葉が、薬物へ誘うことを、相手にあきらめさせてしまう一番確実な断り方なのです。
自分に薬物を誘うのは、本当の友達なんかではありません。